語りべさんの魅力とは? | はじめての熊野古道 なかへち 一緒に歩くと安心・充実 語りべ
語りべとは
その土地に伝わる歴史や伝説、四季折々の自然や人々の暮らしを織り交ぜながら、語り継いでくれる旅の案内人のことを「語りべ」と呼びます。語りべさんによって、得意分野や持ち味はそれぞれ。日程やコースの予約をする際に、「熊野古道の歴史を詳しく知りたい」「道中の植物を楽しみたい」などリクエストを伝えましょう。
「語りべ」という資格があるわけではありません。地元の方や熊野に魅せられて移住された方が、情報を共有したり、勉強会を開催したりして熊野古道への知識や経験を深め、お客様の要望に沿ったサービスを提供しています。
熊野古道・中辺路を案内してくれる語りべ団体はいくつかあります。
赤リュックの会の水本さんにお話を聞きました。
語りべの団体のひとつ「古道語りべ・熊野赤リュックの会」は、中辺路ルートを知り尽くした語りべさんたちです。歩く人に合わせ、わかりやすく、楽しく案内してくれます。途中で歩けなくなった時のサポート制度も整っていて安心です。
本日は、「古道語りべ・赤リュックの会」から、語りべ水本さんに案内していただきました。
「ブォ〜〜〜、ブォ〜〜〜」
ご自身で作られたという竹の筒から法螺貝のような音が山に響きます。今日歩かせてもらうことを熊野の神様に報告して、出発進行。
水本さんにとっての熊野古道は、「大好きな道、大好きなふるさと」。熊野古道は、幼い頃の遊び場だったそうです。
赤ちゃんが無事だったという伝説がある「乳岩」は、家からすぐのところにありました。どれだけの日照りが続いても、水が滴るような影がある岩。「1000年前にこの岩谷に来ることができていたら、牛乳が飲み放題だったのになぁ」と思っていたと、当時の思い出を話してくれました。
そんなふるさとの地が世界遺産に。熊野古道の魅力をお聞きすると、「さようなら差別、さようなら戦争。この心が、熊野には凝縮されている」。と答えてくれました。約20年間、たくさんの人を案内されてきた水本さんならではのお言葉です。
世界遺産に登録されているとは言え、知らずに歩くと普通の山道です。ネットで検索すれば大概の情報は集められる時代ですが、水本さんのように、この地を知り尽くした語りべさんと一緒に歩くことで、ここでしか得られない熊野古道の魅力を知ることができます。いろんな方向から熊野古道を教えてもらえ、一気に熊野古道が身近に感じられました。
自分なりの熊野古道を見つける「橋渡し」をしてくれる存在。
「わかりやすい、楽しい、なるほど、をお手伝いするのが私の役目だと思っています」。
語りべさんとは、歴史や文化、自然の偉大さに思いを馳せるお手伝いをしてくれる人、厳しいコースで励ましてくれる人、そして、熊野古道と私たちを繋いでくれる人。
語りべさんごとに、それぞれの物語があるはずです。たくさんの方から話を聞き、たくさんの熊野の魅力を知りたいという気持ちになりました。
無事に歩けたことを熊野の神様に感謝。竹筒を吹いて、水本さんの1日が終わります。
語りべの申し込み方法
1名様からの申し込みが可能です。語りべさんと一緒なら、安心して歩けるのはもちろん、熊野古道への思いがさらに深まります。出発5日前までの申し込みが必要です。
古道語りべ・熊野赤リュックへのお問合せ、お申し込みは、こちら。
龍神バス 0739-20-4325(9時〜17時)