熊野本宮大社の楽しみ方 | はじめての熊野古道 なかへち 熊野本宮大社
熊野古道歩き(熊野詣)の目的地。全国に4700社以上あると言われる熊野神社の総本宮です。過去・現在・未来を司ると言われる熊野三山の中で「未来」と通ずる熊野本宮大社を参拝しましょう。
熊野本宮大社への参拝方法
社殿まで158段の階段
駐車場から社殿まで10分ほどかかります。入口の鳥居をくぐったら158段の階段を登ります。その際、右端を歩くのが作法とされています。階段の中腹に祓戸大神と手水舎、社務所前にも手水がありますので、身を清めましょう。
車椅子などで階段を登れない場合には、社殿の近くまで車で行く方法もあります。熊野本宮大社にお問い合わせください。
手と口の清め方
まず、右手に柄杓を持ち、左手に水をかけて清めます。次は、左手に柄杓を持ち替え、右手を洗います。そして、右手に柄杓を持ち、左手に水を受けて口をすすぎます。口をじかに柄杓につけてはいけません。最後に柄杓を縦に持ち、柄杓の柄を洗います。
参拝には順番があります。
いよいよ社殿へ。杉木立に囲まれ、檜皮葺(ひわだぶき)の社殿が、厳かな雰囲気を醸し出しています。
4つの社殿があり、左から
第一殿 夫須美大神(ふすみのみこと)千手観音(現世を司る)
第二殿 速玉大神(はやたまのおおかみ) 薬師如来(前世を司る)
第三殿 本宮大社の主祭神、家津御子大神(けつみこのおおかみ)阿弥陀如来(来世を司る )
第四殿 天照大神 十一面観音
拝殿の一番右側が、結びの神様 八百万の神
参拝の順は、①本宮大社の主祭神である第三殿→②第二殿→③第一殿→④第四殿→⑤結びの神の順番です。全ての人に優しい熊野本宮大社です。
お参りの作法
二礼二拍手一礼(二回お辞儀、二回手を叩く、一回お辞儀)
八咫烏を見つけてみよう
境内に立てられてる旗や、お守りなどに描かれている黒い鳥が「八咫烏」。境内のポストにも!八咫烏は3本足のカラスです。
神武天皇を、熊野から大和橿原まで先導したという伝説があり、「導きの神様」とも呼ばれています。日本サッカー協会のシンボルマークにも使われていますね。
御祈祷も受けてみたい
健康祈願、家内安全、商売繁盛、お宮参り、厄祓などの御祈祷を受けることができます。時間は約20〜30分。受付時間は午前8時〜午後4時まで。初穂料は、5,000円からお気持ちでとのことです。入り口の鳥居から階段を登りきった左手に社務所があります。社務所で声をかければ丁寧に教えてくださいます。御祈祷の授与品も充実しているのが嬉しいところ。神様に失礼にならない服装で出かけましょう。
お守り・授与品などもぜひみてみよう
熊野本宮大社のお守りは種類が豊富。普段持ち歩きやすいものから、家に祀っておくものまで揃います。熊野三山(本宮、新宮、那智各大社)それぞれにデザインが異なる「熊野牛王神符(くまのごおうしんぷ)」は、カラス文字で書かれた御神符。熊野でしか手に入らないお守りです。御朱印は、大斎原と熊野本宮大社の2種類がいただけます。
大斎原(おおゆのはら)を参拝しよう
本宮に着いたら、まずは、元の社地、大斎原(おおゆのはら)から参拝しましょう。大きな鳥居が目印なのですぐにわかるはずです。
熊野本宮大社は、もともと熊野川・音無川・岩田川の合流地点である中洲にご鎮座されておりました。その場所が大斎原です。
1889(明治22)年の大水害により、そのほとんどが流されてしまいましたが水害を免れた4社が明治24年に現在の場所へ移築されました。令和4年、正遷座130年を迎えます。(※正遷座記念品も調製しております。)
大鳥居をくぐり、社殿があった場所に行くと、なんとも言えない神聖な空気に包まれます。神が舞い降りたと言われる大斎原。今は、パワースポットとして多くの人が訪れています。
参拝の後は
大斎原、熊野本宮大社をお参りした後は、本宮町を散策。熊野の恵みをコンセプトにした食堂、お蕎麦やめはり寿司をいただけるお食事処、鰻屋さんやお寿司屋さんもあります。旅のお土産も探してみましょう。熊野本宮大社の正面にある、和歌山県世界遺産センターでは、より深く熊野を知ることができます。ちょっと足を伸ばして温泉を楽しむのもおすすめです。